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【FX戦略デイリー】レンジ下限を試す

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FX戦略デイリー
(写真=PIXTA)

 ◆昨日は、小売売上高など米経済指標の予想比大幅下振れに加えて、米地区連銀報告でも景気認識がやや下方修正されたことを受けて、米中長期債利回りの大幅低下と共にドルが対主要通貨だけでなく対新興国通貨でも大きく下落したのが特徴的だった。

 ◆ドル/円は米経済指標発表後に119円台前半へ軟化した後、米地区連銀報告発表後に119円丁度を割り込み一時118.63円の安値をつけた。但し円は対その他通貨では上昇していない。

 ◆本日は、豪9月雇用統計(10:30)、ノボトニー・オーストリア中銀総裁発言(16:00)、米新規失業保険申請件数、米10月NY連銀製造業景況指数および米9月コアCPI(いずれも21:30)、米10月フィラデルフィア連銀製造業サーベイ(23:00)、ブラード・セントルイス連銀総裁発言、ダドリーNY連銀総裁発言(いずれも23:30)、メスター・クリーブランド連銀総裁発言(翌朝5:30)、NZ3QCPI(翌朝6:45)などが予定されている。

 ◆ドル/円は9月後半以降の119-121円のレンジをやや下割れしている中、NYとフィラデルフィアの製造業景況指数や米コアCPIが市場予想を下回るようだと、米国の年内利上げ開始期待が更に後退し、レンジ下限となる9月4日の安値である118.61円を下回ると、8月24日の116.18円が視野に入り市場センチメントが円高方向に振れ易くなるリスクが高まる。

 ◆豪ドルは、RBA政策金利と連動性が高い豪失業率が注目で、予想外に上昇すれば豪ドル安トレンドが強まる一方、予想外に低下すれば利下げ期待が後退し、豪ドルが下支えされそうだ。

昨日までの世界:円全面高ではなく、ドル全面安

 ドル/円は、世界的な株安の中で欧州時間にかけて119円台後半で軟調に推移した後、米コア小売売上高(除く食品、自動車、建材、ガソリン)が前月比-0.1%と予想外のマイナスとなり過去計数も下方修正されたほか、コアPPIも前年比+0.8%と前月および市場予想を大きく下回るなど、米経済指標が軒並み予想比大幅下振れとなったことから、米中長期債利回りの急低下と共に119円台前半へ続落した。

 更に、米地区連銀報告でも景気認識が前回の「拡大が続いている」から「緩慢な拡大が続いている」へやや下方修正されたことを受けて、発表後に119円丁度を割り込み一時118.63円の安値をつけた。

 ユーロ/ドルもドル/円と同様の動きとなり、欧州時間にかけて再び1.14ドル台乗せとなった後、米経済指標発表後に1.1440ドルへ、そして米地区連銀報告発表後に9月18日の高値(1.1460ドル)を上抜けし1.1489ドルの高値をつけた。

 ユーロ/円は、引き続き、ドル主導の相場展開の中でユーロと円が対ドルで同程度に上昇したことから方向感が出ず、136.20-60円の狭いレンジでのもみ合いとなった。

 豪ドル/米ドルも、一昨日は大幅反落をみせていたが、原油価格の軟調にも拘らず米ドル安の影響を受けて再び反発しており、朝方の0.7199ドルの安値からNY時間引けにかけて0.73ドル台を回復した。なお、中国9月CPIは前年比+1.6%と前月および市場予想を大きく下回ったが(PPIは前年比-5.9%で市場予想通り)、逆に人民銀による追加緩和期待も高まったとみられ、豪ドルその他金融市場の反応は殆どみられなかった。

 豪ドル/円は、米ドル主導の相場展開の中で豪ドルと円が対米ドルで同程度に上昇したことから方向感が出ず、86円台後半の狭いレンジでのもみ合いとなった。

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