◆昨日は、原油安・株安の中で、対円で先週末のドル上昇の反転・反落が続いたことから、円が対主要通貨でほぼ全面高となった。ドル/円は121円丁度前後から、米経済指標の下振れもあって一時120.16円へ下落した。
◆また、原油安の中でカナダドルや豪ドルなどコモディティ通貨の下落が大きかった。
◆本日は、豪3QCPI(9:30)、プレートECB理事発言(18:15)、ヴィスコ・伊中銀総裁発言(18:30)、コンスタンシオECB副総裁発言(23:45)、米下院で予算案に関する採決、米FOMC金融政策決定(29日3:00)、RBNZ金融政策決定(29日5:00)、などが予定されている。
◆中では米FOMCが重要で、基本シナリオは今回利上げ見送り、但し次回12月会合での利上げに向けてややタカ派的な内容になるというものだ。その場合、ドルは対円、ユーロ、豪ドルなどで上昇しそうだ。足許の米経済指標が弱めの中で利上げを行う場合にはかなりのサプライズといえ、発表直後にドルは大幅に上昇しそうだ。
他方、年内利上げがなさそうな弱気な内容となる場合にはドルが大きく下落することになりそうだ。この場合、株価や新興国通貨は恩恵を受けそうだ。
◆RBNZについては2.75%で政策金利据え置きがコンセンサスだが、0.25%ポイントの利下げ予想も一部にあり、今後の利下げの可能性が示されなければNZドルは上昇しそうだ。利下げの場合にはサプライズでNZドル売りだが、今後の追加緩和が示唆されない場合にはNZドル売りは限定的となり、むしろ反発が大きくなりそうだ。
昨日までの世界:FOMCを控えて円が全面高
ドル/円は、原油安・株安の中で、対円で先週末のドル上昇の反転・反落が続いたことから、121円丁度前後から、欧州時間にかけて120円台半ばへ軟化した。
そして耐久財受注(コア耐久財受注、コア資本財受注などが予想外のマイナスとなり、前月分も下方修正)および消費者信頼感(97.6と前月および市場予想を下回った)などの米経済指標が全般的に市場予想比下振れたこともあって、米中長期債利回りの低下と共に一時120.16円へ続落した。
この間、米議会では与野党議会指導部が11月3日にも資金繰りが枯渇するとされている連邦債務上限引き上げ問題、および12月11日に暫定予算の期限が到来する中で本予算についても合意に達したとの報道が伝わったが、為替市場の反応は殆どみられなかった。
ユーロ/ドルは、1.10ドル台半ばを中心に上下に振れたが方向感のない展開だった。
ユーロ/円は、ドル/円と共に133円台後半からじり安となり、一時132.73円の安値をつけ、9月4日の直近安値である132.23円に迫っている。
豪ドル/米ドルは、アジア時間から原油価格と共に軟調となり、NY時間にかけて0.72ドル台半ばから一時0.7179ドルの安値へ下落した。
豪ドル/円は、米ドル/円と豪ドル/米ドルが共に下落したことから下落が大きくなり、87円台後半から86.48円の安値へ下落した。
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